はじめに

2017年12月

『その人』は、僕が子供の頃から、決して子ども扱いせず、一人の人間として向き合い、何かあれば話を聞いてもらい、真摯に語りかけてくれました。僕が夢を描き、目指そうとする道に対しては一切反対をしませんでした。僕の少年時代に『その人』が一年に一度ほどの頻度で、言い続けてくれた言葉があります。「自分のやりたい事があれば、やりなさい。自分の好きな道を選びなさい。決して反対しないから―。ただ、その代わり、必ず自分で責任を取りなさい。大学までは面倒をみよう。だけど、大学を出たら、必ず一人で生きていきなさい」

「人造人間キカイダー」

2018年2月

 石森章太郎と言えば、『仮面ライダー』に代表されるヒーローものを連想される方が多いでしょう。
今こちらで、最初にヒーローものの作品の感想を書くのは、やはり『仮面ライダー』じゃないかとも思ったのですが、自分の趣向が、どちらかというと“反メジャー”なんですよ。映画でも、メジャー作品よりは、単館で上映しているようなアート系作品の良品を探すのが好きですし、演劇でも、大劇場の作品よりは、小劇場で作家性の強い作品を観るのが好きです。

章太郎の 「ファンタジーワールドジュン」

2018年3月

 「月刊COM」、1967年に虫プロ商事から創刊された雑誌です。作家性を重んじて、前衛的な実験が出来る場所だったと聞いています。そこで連載を始めたのが、「ファンタジーワールド ジュン」でした。

佐武と市捕物控・隅田川物語」

2018年4月

 小学館の石森担当だった小西湧之助さんという編集の方がいらっしゃいます。
毎年正月には必ず家に訪れ、石森とは何時間も深くお酒を交わし合う仲です。
最後の入院の時、お見舞いに訪れて下さいまして、管に巻かれた石森の寝顔に向かって、「いろいろ、あったね」と一言、言葉を置いていかれました。

小野寺 丈 プロフィール

俳優として、15歳から初舞台を踏み、梅沢武生、梅沢富美男、浜木綿子、藤田まこと、左とん平、渡瀬恒彦など、多くの先輩俳優に師事し、影響を受け修行も積む。現在、シリアスも演じられる個性派の喜劇俳優として認められている。他に、三遊亭圓窓に師事し、「三流亭舞大」という名前を貰い、高座経験も持つ落語の腕前はセミプロと評されるほど。その落語も披露し、連作短編集の構成で演じる 自身のひとり芝居は、その構成の妙と数名を演じ分ける 演者としての幅の広さに、高い評価を得ている。

20歳で旗揚げし、途中10年間の充電期間はあるものの、プロデュースユニット JOE Companyの演劇活動は、ライフワークとして現在も継続中である。

演劇プロデューサーとしての評価もさることながら、脚本、演出をし創作する その作品は、SF、ファンタジー、コメディ、ミステリー、サスペンス、ラブストーリーとジャンルにとらわれない、自身にしか描けない作風。

何処にでもある日常に、非日常が絡むユニークな発想に引き込まれ、喜劇性豊かなストーリーに笑い、人間が持つ普遍的なテーマに感動し、緻密に練りこまれた構成と大胆な演出で表現される独自の世界に熱中するフリークが急増中。創作者としての評価も、作品を発表する度に登りつめている。