スピーチする石ノ森先生

昭和55年10月31日、漫画家生活25周年記念・原稿執筆7万枚を祝うパーティが開催されました。 これは25周年というアニバーサリーを迎え、さらに今後につながる一歩を踏み出す石ノ森先生のスピーチ映像です。 石ノ森先生はスピーチのなかで、マンガのみならず様々な分野に活動を広げつつあった自身を指して「マンガ家としてはいささか贅肉がつきすぎた」と表現し、「引退を考えていた」とも語っています。 しかしながら、その後もマンガを始め様々な表現方法を模索し、後年には“マンガは『萬画』である”と掲げてその無限の可能性を広げ続けることになりました。 生誕80周年を来年に控え、それを記念してこの若かりし石ノ森先生のメッセージをお届けいたします。

石ノ森先生の名言

宇宙空間では上も下も右も左もない〝視点〟を変えることで人生も変わることをおぼえておくといい

高校生向けの学習雑誌として発行されていた『高1コース』の1979年4月号に掲載された、新高校生に向けて贈られた石ノ森章太郎のメッセ―ジを紹介したい。この号が発売された同時期、新しい「サイボーグ009」のアニメシリーズのTV放送がスタートし、『週刊少年サンデー』『少年ビッグコミック』両誌で新シリーズのマンガ連載も開始され、「サイボーグ009」の第2期ブームが起こっていた。島村ジョーにとっても新しい門出であったのだ。