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萬画家・石ノ森章太郎展
ボクは、ダ・ビンチになりたかった
@世田谷文学館

京王線「芦花公園」駅から徒歩約8分、静かな住宅街に佇む世田谷文学館。ここで、平成と令和をまたぐ4月20日(土)から6月30日(日)までの期間、「萬画家・石ノ森章太郎展 ボクは、ダ・ビンチになりたかった」が開催されています。

館内に入り、2階の企画展示室に向かってみると、緑・赤・青の3色にコーナー展開されています。

まずは、『仮面ライダー』を象徴する緑の「ヒーローズコレクション ―特撮作品原作者として―」のゾーンから。こちらには記念すべき仮面ライダー第1話の原画(複製含む)が展示されています。とくに最初の数ページのカラー原稿は、石ノ森の気合がうかがえる色使いやコマのレイアウトに圧倒されることでしょう。

さらに、誕生から50年近く経った今でも人気を誇る『人造人間キカイダー』の原画も展示されていて、ファンならずとも見惚れてしまうこと請け合いです。

石ノ森ヒーローはテレビにかじりついて観たけど、マンガは読んだことがあったかなぁ…。そういう方は意外に少なくないようです。この展示を見れば、もう一度読み直してみたくなるのではないでしょうか。また、新しいファンも、きっと石ノ森マンガの世界に引き込まれるはず。

つづく赤のゾーンは、「ボクの萬画 ―萬画家・詩人芸術家として―」。石ノ森章太郎のライフワーク『サイボーグ009』と、マンガで描かれた詩とも称される『章太郎のファンタジーワールド ジュン』を中心とした展示です。

こちらでは、ゼロゼロナンバーサイボーグたちの発した名言を紹介したり、大胆なコマ割りや実験的な表現手法を取り上げたり、さらに展示手法も凝っていてじっくり見入ってしまいます。さらに進路をすすむと、『サイボーグ009』での実験的手法をさらに突き詰めた『章太郎のファンタジーワールド ジュン』の世界が。かの手塚治虫さんを嫉妬させたという伝説の作品だけに、まさに万華鏡のようなマンガ表現は必見です。

 

また、こちらのゾーンには、『サイボーグ009』を描くきっかけとなった世界旅行の記念品や構想などの展示もあり、見応え満点です。

最後の青のゾーンは「石ノ森章太郎による石森章太郎 ―萬画家・社会企業家として」。手塚治虫さんを始めトキワ荘時代の仲間とのエピソードから萬画宣言に至るまでを描いた『風のように …背を走りすぎた虫』、マンガ家としての自分の来し方と姉との思い出、別れを描いた『青いマン華(ガ)鏡』などの掌編を紹介しながら、出身地の宮城県登米市や石巻のために尽力したことなどが紹介されています。

トキワ荘の部屋を再現したスペースに「なりきりセット」も用意されていたり、東日本大震災の際の石巻「石ノ森萬画館」の様子や休館当時入口に貼られていた板に書かれた全国から集まったファンのメッセージなども展示され、とても奥行きのある展覧会になっています。

 

ロビーにはゼロゼロナンバーサイボーグたちのスタンプが置かれ、マンガや書籍、グッズ類も豊富に展示されています。ぜひこの機会に石ノ森章太郎の創作の泉を探検してみませんか?

萬画家・石ノ森章太郎展 ボクは、ダ・ビンチになりたかった
会期2019年4月20日~6月30日
会場世田谷文学館
住所東京都世田谷区南烏山1-10-10
電話03-5374-9111
開館時間10:00~18:00
※入館は閉館の30分前まで
休館日月(4月29日、5月6日は開館)、5月7日
観覧料一般800円/ 大学・高校生・65歳以上600円/ 中学生以下無料
アクセス京王線芦花公園駅南口徒歩5分
URLhttps://www.setabun.or.jp