キャラクターとしてのヒーローを数えれば、日本とアメリカほど多くのヒーローを生み出した国は他にないでしょう。石ノ森章太郎も数多くのヒーローを生み出し、中でも「
仮面ライダー」のシリーズはいまも子供たちを夢中にさせています。ヒーローを考える時、その時代や背景、キャラクターたちの性格や人生、多面的な物語設計や世界観などが必要とされるのは当然として、何よりも重要なのはデザインです。パッと見て、子供たちの関心を引かないデザインでは、どんなに面白いストーリーが用意されていても支持されないこともあるからです。仮面ライダーのデザインは、それまでのヒーローの概念を覆す画期的なものでした。別の言い方をすれば石ノ森でなければ考えつかないデザインだったかもしれません。